講師:川崎 猛史 名古屋大学理学研究科講師
サディ・カルノーの1824年の著作「火の動力についての考察」("Réflexions sur la puissance motrice du feu")は、熱機関の効率に関する物理学的な基礎を提唱するもので、その後の「熱力学」の発展における重要な一里塚となりました。その後「熱力学」は発展を遂げ、近年は地球温暖化や生命現象などの時事刻々と状態が変化する「非平衡」な状態を物理学の研究対象として扱えるようになってきました。本講演では、熱力学の誕生から近年の非平衡物理学に関する研究動向までを、できるだけ平易にお話しします。
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